核酸アナログ薬中止に伴うリスク回避にための指針2012

B型肝炎の核酸アナログ薬治療において、同薬の中止によりdrug freeを目指すことは重要な治療目標の一つです。中止にかんしては再燃の危険性に十分配慮する必要があります。

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核酸アナログ薬中止に伴うリスク回避にための指針2012

B型肝炎の核酸アナログ薬治療において、同薬の中止によりdrug freeを目指すことは重要な治療目標の一つです。しかし、核酸アナログ薬の中止によりしばしば肝炎が再燃し、時に重症化することがあります。このため、中止にかんしてはその危険性に十分配慮する必要があります。
核酸アナログ薬治療はHBs抗原の陰性化を目標としますが、必ずしも容易ではありません。このため、HBs抗原が陰性化しなくても治療の中止を考慮する場合があります。このような状況下で核酸アナログ薬を中止し、最終的に非活動性キャリアの状態に落ち着くことを目標に作成された指針です。

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加齢に伴う血液の変遷 凝固線溶・抗凝固線溶系の変化

血液の流動性を維持する仕組み(抗凝固機構)、血管破綻部位で止血血栓を形成する仕組み(凝固機構)、一度できた血栓を血管壁の修復に合わせて取り除く仕組み(線溶・抗線溶機構)の機能を果たすうえで必要な因子(蛋白質)のほとんどは肝臓で産生されます。
肝臓の蛋白産生能力は在胎期間とともに発達していくので、在胎期間の短い早産児ほど凝固機能・抗凝固機能・繊維素(フィブリン)溶解能が低くなります。結果として、娩出時や出生後に血管が破綻したとき、出血が止まりにくいだけでなく、感染・末梢循環不全・低酸素血症などで血液が過凝固状態になったとき、これを修正して血流を維持する力が弱く、このことが新生児に播種性血管内凝固障害が多い理由となっています。

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近赤外線分光法(NIRS)を用いた脳機能の診断 長所と短所

最近の脳画像研究では、近赤外線分光法(nearinfrared spectroscpy:NIRS)の原理を用いて脳の血液量変化を推定する手法が盛んに用いられるようになりました。一般に、脳機能は記憶・思考・意思決定など認知機能にかかわる神経活動と、気分や感情の障害にかかわる神経活動に分けることができます。

・NIRSの原理
波長700nmから950nmの近赤外線光は、生体組織中を比較的良く透過します。また、ヘモグロビンは酸素化状態に応じて近赤外線領域で吸収係数が変化するため、光強度変化を計測することにより、酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘモグロビンの濃度変化を算出できます。
一般に、ある脳部位の神経細胞が強く賦活すると、消費された酸素を補給するために血液が増加し、供給過剰な状態まで酸素化ヘモグロビン濃度が上昇することが知られています。このため、酸素化ヘモグロビンの濃度変化を調べることにより、局所的な脳活動の状態を推測することができます。

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健康診断・血液検査MAPの新着記事
近赤外線分光法(NIRS)を用いた認知機能の診断
NIRSによる認知機能の診断は、単なるヘモグロビン濃度の増減だけでなく、その活動パターンからも推測できます。
近赤外線分光法(NIRS)を用いた精神疾患の診断
2009年に厚生労働省から先進医療の承認を受け、新しい精神疾患の診断法として注目されているのが、福田正人氏のINRSを用いた診断法です。
成人肺炎 院内肺炎HAPの重症度分類 I-ROAD
院内肺炎(hospital-acquired pneumonia:HAP)は、入院48時間以降に新しく出現した肺炎のことで、患者は何らかの基礎疾患をもつことが多く、また耐性菌が原因となることもあります。
成人肺炎 市中肺炎CAP A-DROPスコア
市中肺炎(community acquired pneumonie:CAP)は市中で発症し、NHCAPに該当しない肺炎です。主に健常者か軽度の基礎疾患をもつ患者に発症します。
成人肺炎 医療・介護関連肺炎 NHCAP
NHCAPに含まれる患者には、医療行為に関連するもの以外にも、誤嚥性肺炎が多い高齢者も含むように意識されています。
炎症の段階的病態と検査値の変化 第4〜7段階
炎症病態はベッドサイドからみて7段階の順序で進行することが多く、第4〜5段階までに治療方針を決定し実施することが望ましいとされています。第6〜7段階は末期的状態です。
炎症の段階的病態と検査値の変化 第1〜3段階
炎症は通常病態の進み方に応じて炎症マーカーを中心とする検査値の変化が起こります。この変化は時間経過に伴い、極期を過ぎ病状の改善とともに終息に向かいます。
ネオプテリン
感染症・肝炎・AIDS・移植後の拒絶反応時に血清中のネオプテリンが上昇することが報告されています。
炎症のメカニズム 炎症性サイトカインの産生システム
この放出された1型IFNと炎症性サイトカインが、細胞浸潤と浮腫を誘導し、この変化により臨床症状を生じたものが“炎症”です。
m-AST ミトコンドリアAST m-GOT
ミトコンドリア由来のAST。通常のASTと異なり、壊死を伴う肝細胞障害があるときに初めて血中で上昇する。
炎症性サイトカイン TNFα 腫瘍壊死因子-α の機能
炎症性サイトカインTNFαの機能にはアポトーシス・ネクローシスの誘導と血清mAST・LDHの上昇・フェリチンの誘導・総コレステロールの低下と中性脂肪の上昇があります。
小児期の IGF-1 の加齢変化
IGFにはIGF-1(ソマトメジンC)とIGF-2の2種類が存在し、ともに胎生の早い時期から発現しており、胎生15週にはすでに胎児血中で測定可能です。その後、週数とともに血中濃度が上昇していきます。
子供の成長に伴う 臨床検査値の変化
成長期にある子供の加齢変化には目覚しいものがあり、その加齢変化パターンには性差や発育環境の差異のほかに、各生体成分固有の変化もみられます。子供の成長に伴う臨床検査値の変化は、次の4型に分類されます。

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