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下肢閉塞性動脈硬化症(peripheral arterial disease:PAD)は、下肢動脈硬化による血管の狭窄や閉塞が原因となり、下肢血流が低下する疾患をいいます。わが国においては閉塞性動脈硬化症(arteriosclerosis obliterans:ASO)と呼び、パージャー病などの閉塞性血栓性血管炎(thromboangiitis obliterans:TAO)と区別して表現されますが、世界的にはPADが一般的です。
PADの危険因子としては、高齢・高血圧・脂質異常症・喫煙などがあげられますが、糖尿病が最も強い影響を及ぼしています。より進行したPADの状態である重症下肢虚血(critical limb ischemia:CLI)では、6ヶ月以内にその30%が下肢切断を余儀なくされ、さらに20%が死に至ります。このようにPADは予後不良な疾患であり、早期発見・早期治療が必要な疾患です。
L型脂肪酸結合蛋白(Liver-type fatty acid binding protein:L-FABP)は、肝臓・腸管・腎臓に局在する脂肪酸結合蛋白です。尿中のL-FABPは、腎臓の近位尿細管に特異的に発現し、糸球体で濾過された遊離脂肪酸と結合して細胞内の脂肪酸の恒常性を保つなど、エネルギー代謝や脂質代謝に重要な働きをしていると考えられています。
近位尿細管が虚血や酸化ストレスの負荷を受けると、L-FABPの発現が増強し、尿中への排出が増加します。尿中L-FABPは、障害を受けた結果を示す既存の腎機能マーカーと異なり、尿細管に負荷されたストレスの程度を反映する特徴をもつ新しいバイオマーカーです。
血糖コントロール状態を判断する指標として、グリコヘモグロビン(HbA1c)は広く用いられ、糖尿病診療において不可欠の臨床検査となっています。しかし、糖尿病透析患者では、HbA1cは見かけ上低値を示すため、正確に血糖コントロール状態を評価することができません。
HbA1cの生成量は血中ブドウ糖濃度と比例し、赤血球寿命が約120日であるため、約1〜2ヶ月の長期間の血糖コントロールの指標となります。HBA1cに対する血糖の寄与率は、1ヶ月前までの血糖が50%、1〜2ヶ月前が25%、2〜4ヶ月前が25%といわれています。
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