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LDLに含まれるコレステロール(LDL-C)は、冠動脈疾患発症との因果関係が明らかな リスクファクターです。しかし、LDL-Cが正常レベルでも冠動脈疾患を発症する例が多く存在することから、LDLの亜分画が注目されています。とくに、LDLの中でも高比重で小型のsmall dense low-density lipoprotein(sdLDL)が冠状動脈疾患のリスクファクターであることが複数の疫学研究により示されています。
リポ蛋白(a)〔Lp(a)〕はリポ蛋白の亜型であり、低比重リポ蛋白(LDL)の一部を構成しているアポ蛋白B-100に、アポ蛋白(a)がS-S結合したもので、分子の大きさはLDLとVLDLの中間です。Lp(a)はLDLと同様にコレステロールを多く含むリポ蛋白であり、動脈壁へのコレステロールの沈着に直接関与しています。また、血栓溶解因子であるプラスミノーゲンと構造的に近似しているため、プラスミノーゲンが血小板などの凝固因子に結合する際に競合的阻害を起こし、血液凝固を引き起こすことなどが考えられています。
動脈硬化形成のRossの仮説とは、血管内皮細胞が傷害されると、血小板が凝集して組織を修復します。血小板が分泌する成長因子(PDGF)が血管平滑筋細胞に働き、細胞は中膜から内膜へ遊走して脂肪を貪食し、泡沫細胞となり粥状動脈硬化巣(アテローム)の形成に発展します。炎症反応として血管透過性の亢進が起き、単球は内皮細胞下に浸潤してマクロファージ化します。変性LDLを取り込んで泡沫細胞化してアテロームを形成し、血管内膜は肥厚するというものです。
一方で内皮細胞や血小板からは、潜在性トランスフォーミング・グロスファクターβ(LTGF-β)が放出されます。プラスミンにより活性化されてaTRGFβとなって平滑筋細胞の増殖を抑制する作用があります。
アルツハイマー病(alzheimer's disease:AD)は、脳の萎縮によって知的機能が徐々に低下し、社会生活に支障を来す疾患で、認知症全体の約5〜7割を占めています。
また、ADは「老人斑の蓄積」と「神経原線維変化」という2つの脳病理変化を特徴とします。これらの正体が、アミロイドβ(Aβ)とタウという蛋白質であること(アミロイド・カスケード仮説)が80年代に突き止められ、両者を標的にした薬の開発が進められてきました。しかし、症状が出ている段階でAβを除去しても、認知機能の低下は食い止められないことが明らかとなり、近年は、症状が出る前の脳病理変化を評価する指標を確立するための大規模研究が進行しています。
現在、米国のNIH(米国立衛生研究所)や製薬企業が中心となり、Aβやタウなどのバイオマーカーによる評価法を探る大規模臨床観察研究ADNI(Alzheimer's disease neuroimaging initiative)が各国で進められています。
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