ムンプスウイルス 流行性耳下腺炎 おたふくかぜ

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)の原因ウイルス。抗体検査は感染早期ではCF法、特異性ではNT法が有用。

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ムンプスウイルス 流行性耳下腺炎 おたふくかぜ

ムンプスウイルスは流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)の原因となるウイルスです。パラミクソウイルス科のウイルスで、表面にエンベロープをかぶったマイナスセンスの1本鎖RNA ウイルスです。大きさは100〜600nmで、主に6つの構造タンパクをもっています。エンベロープには2つの糖タンパク(hemagglutinin‐neuraminidase glycoprotein、およびfusion glycoprotein )を有し、この2つのタンパクに対する抗体が感染から宿主を防御すると言われています。
飛沫感染で、主に唾液腺で増殖し、2〜3週間の潜伏期(平均18日前後)を経て、唾液腺の腫脹・圧痛、嚥下痛、発熱を主症状として発症し、通常1 〜2週間で軽快します。自然界ではヒト以外の宿主には感染しません。

ムンプスウイルス感染による重篤な合併症として ムンプス性難聴 が知られており、頻度は高くありませんが治療に抵抗性で高度な難聴を残すことがあります。他に膵臓炎、心筋炎、精巣炎などを合併することがあり、精巣炎は不妊症の原因にもなります。また無菌性髄膜炎の起因ウイルスとしても知られています。
診断は、ウイルスを分離することが最も直接的な方法であり、唾液からは症状出現の7日前から出現後9日頃まで、髄液中からは症状出現後5〜7日くらいまで分離が可能ですが、少なくとも第5病日までに検体を採取することが望ましいとされています。
しかしながら、ウイルス分離には時間を要するため、一般的には血清学的診断が行われます。
抗体検査は一般にCF法とHI法が多く用いられますが、CF抗体の方がほんのわずかですが早期に陽性となることが多いようです。NT法は日数もかかり、煩雑ですが、特異性が高く最も確実とされています。

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