骨塩定量(DIP)

骨塩定量(digital image processing:DIP)は第2中手骨のX線撮影像をコンピュータ処理して骨量を測定します。骨粗しょう症の診断に有用です。

スポンサードリンク

骨塩定量(DIP)

近年、高齢者の骨折の原因として骨粗しょう症が注目されています。
骨粗しょう症の予防、治療には骨密度を測ることが重要です。

骨塩定量(DIP)はその骨密度をあらわす骨塩量をDigital Image
Processing(DIP)法を用いて測定するものです。DIP法は第2中手
骨の骨量を測定する方法で、その原理はMD(Microdensitometry)
法とほぼ同様であり、両手をX線撮影する際にコントロールとして
専用のアルミ製のスロープを合わせて置きます。
現像されたX線フィルムの第2中手骨を高分解能画像処理装置により
解析します。DIP法では骨濃度に相当する値を得ることが主目的と
されるため、パターン内の骨濃度の積分値を骨幅で除した値、m-
BMD値(ΣGS/D値)により診断されます。また、第2中手骨の中央部
10%部分の平均骨皮質幅(MCI)も同時に算出されます。

DIP法はX線フィルム上の骨陰影濃度とアルミスロープの陰影濃度を
比較分析するもので、骨塩量そのものを測定するものではありませ
んが、DXA法による全身骨塩量や腰椎骨密度測定とよく相関すると
いわれています。

検査材料:X線フィルム
検査方法:DIP(digital image processing )
基準値:単位YAMに対する%(YAM:若年成人平均値 20〜44歳)
    YAM 女性 2.864 男性 2.907
    正 常 YAMの80%以上
    骨量減少 YAMの70%以上〜80%未満
    骨粗鬆症 YAMの70%未満

※骨格の発育を受けて代謝回転が活発な20歳未満、とくに成長期の
学童や、骨吸収が亢進する閉経後女性では、いずれもNTxが高値と
なる

▽骨塩定量(DIP) のキーワード

▽次の記事、前の記事

骨粗しょう症(骨粗鬆症) | デオキシピリジノリン deoxypyridinoline:DPD

スポンサードリンク

健康診断・血液検査MAP:新着記事

新規保険収載 デングウイルス抗原定性
デングウイルス抗原定性検査は、国立感染症研究所が作成した「デング熱・チクングニア熱の診療ガイドライン」に基づきデング熱を疑う患者が、当該患者の集中治療に対応できる保険医療機関に入院を要する場合に限り算定できます。
DIC播種性血管内凝固の新診断基準 日本血栓止血学会2014
日本血栓止血学会は、厚生労働省DIC診断基準を修正したDIC診断基準暫定案を発表しました。アルゴリズムで、DICを「造血障害型」「感染症型」ならびに「基本型」の3つの病型に分けています。
新規糖尿病治療薬SGLT2阻害薬の効果と副作用
新規糖尿病治療薬sodium glucose co-transpoter2(SGLT2)阻害薬はインスリン作用を介さずに腎尿細管を標的とした薬剤です。
メタボロミクスによる癌診断
メタボロミクスは、有機酸、アミノ酸、脂肪酸、糖などの多種多様な低分子量代謝産物(メタボローム)を対象とした研究です。
膵グルカゴン 完全長膵グルカゴンを特異的に測定
完全長の膵グルカゴンを特異的に測定する研究検査項目です。
IgGサブクラスIgG2
IgGサブクラスIgG2検査はIgG2欠損症の診断、及び免疫グロブリン製剤の投与時に必要な検査です。
後天性血友病 APTTクロスミキシング試験
後天性血友病インヒビターの存在を知る簡便な方法としてAPTTクロスミキシング試験があります。
血液検査で癌の早期発見ができる miRNA検査
たった1滴の血液から、13種類もの癌を早期に発見できる・・これまでの常識を覆す、画期的な検査方法がミクロRNA(miRNA)検査です。
認知症を予防する MCIスクリーニング検査とは
MCIスクリーニング検査 とは、軽度認知障害(MCI)の兆候を早期に発見できるバイオマーカーを使用した血液検査です。
LOXインデックス 脳梗塞・心筋梗塞の発症リスク予測
LOX-index(ロックス・インデックス)は、脳梗塞・心筋梗塞発症リスクを評価する最新の指標です。

Valid XHTML 1.0 Transitional Valid CSS! Lint