インタクト1型プロコラーゲンNプロペプチド Intact P1NP

1型コラーゲン合成の過程で産生される1型プロコラーゲンN末端プロペプチド(PINP)とI型プロコラーゲンC末端プロペプチド(PICP)は骨形成の比較的早期のマーカーです。

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インタクト1型プロコラーゲンNプロペプチド Intact P1NP

インタクト1型プロコラーゲンNプロペプチド(Intact P1NP)は、1型コラーゲンの生成過程で骨芽細胞から血中に放出される代謝産物です。骨芽細胞から産生されるため、骨形成を早期から鋭敏に反映する骨形成マーカーとして期待されています。
Intact P1NPは1型プロコラーゲンが1型コラーゲンとしてコラーゲン繊維に組み込まれるときに生成します。また、1型コラーゲンは特に骨基質に局在することから血中のIntact P1NP濃度は1型コラーゲンの合成すなわち骨形成を反映すると考えられています。このことから骨粗鬆症における治療効果の判定および経過観察・診断の補助等に有用とされています。

測定方法:RIA2抗体法
検査材料:血清
基準値:単位(μg/l)男性19.0〜83.5 閉経前女性14.9〜68.8 閉経女性27.0〜109.3

骨代謝マーカーには、骨形成能を示す骨形成マーカーと骨吸収能を示す骨吸収マーカーとがあります。
・骨形成マーカー
1)血清骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)
2)オステオカルシン(OC)
3)1型プロコラーゲンC末端ペプチド(P1CP)
4)1型プロコラーゲンN末端ペプチド(P1NP)
・骨吸収マーカー
1)骨型酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRAP-5b)2)1型コラーゲンC末端架橋テロペプチド(1CTP)
3)尿中のピリジノリン(PYD)
4)デオキシピリジノリン(DPD)

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