1α,25-(OH)2ビタミンD(副甲状腺)

最も生物活性が強いビタミンD。血中カルシウム濃度を上げる働きをもつ。

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1α,25-(OH)2ビタミンD(副甲状腺)

ビタミンDは、体内に入るとまず最初に肝臓で側鎖の25位が水酸化
され25-hydroxy-vitamin D(25-OH-D)に変換されます。続いて腎
で1α位または24位が水酸化されて1α, 25-dihydroxy-vitamin D
[1α, 25(OH)2D]や24,25-dihydroxy-vitamin D[24,25(OH)2D]
に代謝されます。

このうち1α, 25(OH)2ビタミンDは活性型ビタミンDともよばれ、
主要な標的臓器である小腸に到達し、核内に存在するレセプターと
結合して作用を発現します。すなわち小腸でのカルシウム(Ca)の
吸収を高め骨からの溶出をPTHと共に促進することで血中Caの濃度
を上昇させる働きを持っています。

また活性型ビタミンDはPTHやCa、リン酸などの濃度により1α位の
水酸化が制御されることでその産生が厳密にコントロールされてい
ます。
通常ビタミンDは結合蛋白質と結合して血中を循環し、最終的には
胆汁中に排泄されます。

1α, 25(OH)2ビタミンDはビタミンDと異なり脂肪組織への沈着が
少ないため血中濃度の変動が少なく、クル病などさまざまな疾患と
関連するため意義が大きい。また一般に骨が急速に成長する必要性
により成長期や妊産婦で高値がみられることがあります。

検査材料:血清
基準値:単位(pg/ml)20〜60
測定方法:RIA(二抗体法)

高値を示す病態
 原発性副甲状腺機能亢進症、妊娠、U型ビタミンD依存症、
 サルコイドーシス など

低値を示す病態
 クル病、骨軟化症、腎不全、副甲状腺機能低下症、T型ビタミン
 D依存症、骨粗鬆症、未熟児クル病 など

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