可溶性腫瘍壊死因子レセプターT(sTNFR-T)

TNFの作用を阻害する蛋白。悪性腫瘍や白血病患者の血清中にみられTNF拮抗因子の把握に有用。

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可溶性腫瘍壊死因子レセプターT(sTNFR-T)

腫瘍壊死因子レセプター(tumor necrosis factor receptor:TNFR)には分子量55kDaおよび75kDaの異なる2種類の分子種の存在が知られ、それぞれTNFR-TおよびTNFR-Uと呼ばれています。

両者のアミノ酸配列を比較すると、特に細胞内ドメインで全く異なっており、またTNFR-Tがシグナル伝達を担う機能的レセプターであることが証明されているのに対してTNFR-Uの機能は不明です。

癌患者血清中にTNFの作用を阻害する特異的結合蛋白が存在することは以前から報告されてきましたが、近年のいくつかの研究によれば、それらは上述のレセプターの細胞外ドメインがプロテアーゼにより切断され可溶化したものであると考えられています。

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腫瘍壊死因子-α(TNF-α)

腫瘍壊死因子(tumor necrosis factor:TNF)は、腫瘍壊死作用を有する活性化マクロファージ由来のサイトカインとして見出され、その後、悪液質誘発因子であるカケクチンと同一物質であることが明らかとなった蛋白です。

このTNFに構造的な相同性を示す活性化リンパ球由来の物質にリンフォトキシンがあります。両者は標的細胞の同一のレセプターに結合し、生物活性の点でも共通性が高いとされています。

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β-リポ蛋白(β-LP)

ヒト血清中の主なリポ蛋白には、高比重リポ蛋白(HDL)、低比重リポ蛋白(LDL)、超低比重リポ蛋白(VLDL)、カイロミクロン(CM)などがありますが、その中でHDL以外のものをβ-リポ蛋白と呼びます。すなわち、血中に存在する大部分の脂質は、β-LPに含まれていると考えます。

VLDLは肝で生成されたあと、LDL等に変化し、またカイロミクロンは小腸で生成され、胸管を経て血中に入ります。リポ蛋白濃度の日内変動をみるとLDLやVLDLはあまり変化しませんが、カイロミクロンは食後から数時間にかけて高値を示します。一方、年齢別では加齢によりLDLやVLDLは高値を示し、女性は閉経後高値となります。

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