慢性疾患に伴う貧血 ACD

慢性感染症・膠原病などの非感染性慢性炎症性疾患や悪性腫瘍に続発する貧血は、慢性疾患に伴う貧血(anemia of clronic disorders:ACD)と総称され炎症性貧血とも呼ばれています。

スポンサードリンク

慢性疾患に伴う貧血 ACD

慢性感染症・膠原病などの非感染性慢性炎症性疾患や悪性腫瘍に続発する貧血は、慢性疾患に伴う貧血(anemia of clronic disorders:ACD)と総称され炎症性貧血とも呼ばれています。
ACDの発生機序として骨髄での赤血球産生能の低下や鉄代謝異常(網内系鉄ブロック)が想定されています。炎症時に増加するTNF(tumor necrosisi factor)-a、インターロイキン-1(IL-1)、インターフェロン(IFN)-γなどの炎症性サイトカインは、骨髄での赤血球産生を直接抑制するとともに、腎臓におけるエリスロポエチンの分泌低下、エリスロポエチンに対する骨髄反応の低下などに関与しています。

一方、食事中に含まれる鉄は、上部小腸において吸収され、その後血液中を運搬され多くは赤血球造血に利用されます。一部は赤血球の破壊後に脾臓や網内系マクロファージで処理された鉄とともに肝臓や網内系マクロファージに貯蔵され、必要に応じて再利用されています。慢性炎症では上部小腸での鉄の吸収とマクロファージからの鉄放出は抑制され、血清鉄は低下します(網内系鉄ブロック)。最近、網内系からの鉄放出と消化管からの鉄吸収を直接抑制するペプチドが肝臓で産生されることが発見され、ペプシジンと命名されました。慢性炎症では、炎症性サイトカインにより肝臓でのペプシジン産生が誘導されて網内系鉄ブロックをきたし血清鉄が低下します。

▽慢性疾患に伴う貧血 ACD のキーワード

▽次の記事、前の記事

感染症診断 の基本的な考え方 | 子供の成長に伴う 臨床検査値の変化

スポンサードリンク

健康診断・血液検査MAP:新着記事

デング熱 蚊で媒介されるデングウイルス感染症
デング熱は、ネッタイシマカなどの蚊によって媒介されるデングウイルスの感染症です。4種の血清型が存在し比較的軽症のデング熱と、重症型のデング出血熱とがあります。
新規保険収載 デングウイルスNS1抗原定性
NS1抗原を標的にした検査法は、ウイルス遺伝子が消失したあとも検出が可能であることから、デングウイルス感染の診断補助に有用であるといわれています。
DIC播種性血管内凝固の新診断基準 日本血栓止血学会2014
日本血栓止血学会は、厚生労働省DIC診断基準を修正したDIC診断基準暫定案を発表しました。アルゴリズムで、DICを「造血障害型」「感染症型」ならびに「基本型」の3つの病型に分けています。
新規糖尿病治療薬SGLT2阻害薬の効果と副作用
新規糖尿病治療薬sodium glucose co-transpoter2(SGLT2)阻害薬はインスリン作用を介さずに腎尿細管を標的とした薬剤です。
メタボロミクスによる癌診断
メタボロミクスは、有機酸、アミノ酸、脂肪酸、糖などの多種多様な低分子量代謝産物(メタボローム)を対象とした研究です。
膵グルカゴン 完全長膵グルカゴンを特異的に測定
完全長の膵グルカゴンを特異的に測定する研究検査項目です。
IgGサブクラスIgG2
IgGサブクラスIgG2検査はIgG2欠損症の診断、及び免疫グロブリン製剤の投与時に必要な検査です。
後天性血友病 APTTクロスミキシング試験
後天性血友病インヒビターの存在を知る簡便な方法としてAPTTクロスミキシング試験があります。
血液検査で癌の早期発見ができる miRNA検査
たった1滴の血液から、13種類もの癌を早期に発見できる・・これまでの常識を覆す、画期的な検査方法がミクロRNA(miRNA)検査です。
認知症を予防する MCIスクリーニング検査とは
MCIスクリーニング検査 とは、軽度認知障害(MCI)の兆候を早期に発見できるバイオマーカーを使用した血液検査です。

Valid XHTML 1.0 Transitional Valid CSS! Lint