3D-CTアンギオグラフィー

造影剤を急速静注後、CTを撮影しX線アンギオグラフィシステムで解析した3次元的な血管の画像を3DCTアンギオグラフィーといい動脈瘤等の動脈疾患の診断に用いられている

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3D-CTアンギオグラフィー

CT(Computed Tomography)は、放射線などを利用して物体を走査しコンピュータを用いて処理することで、物体の内部画像を構成する技術、あるいはそれを行うための機器をいいます。最近ではヘリカルCTスキャンやMDCT(多列検出器CT)を利用して3次元的な画像を得ることができます。さらに、造影剤を急速静注したのち、動脈内の造影剤濃度が最も高くなるようなタイミング(動脈相)でCTを撮影し、X線アンギオグラフィシステムで解析すると動脈が明瞭に描出されます。これが3D-CTアンギオグラフィーで動脈瘤等の動脈疾患の診断に用いられています。
CTX線アンギオグラフィシステム
3D-CTアンギオ

ヘリカルスキャンは、連続回転する線源の中を、寝台を一定速度で動かし続けながら行う撮影構造のことで、検査される側から見ると線源がらせん状に動くのでスパイラル(螺旋)スキャンとも言われます。ノンヘリカルスキャン(コンベンショナルスキャン)に比べて走査時間を短縮でき、一度の息止めで体幹部全体を撮像することも可能です。現在市販されているCTスキャナはすべてこの撮影方法に対応しています。

多列検出器CT(MDCT:multi detector-row CT)は、X線を扇状にやや広い角度に照射し、対側の検出器自体を細分割して多列化したCTであり、1回の線源の回転でより多くの範囲の撮影が行えます。1998年に4列以上の検出器を備えたCTが開発され、2002年には16列以上の検出器を備えたCTが開発され、現在では最大320列の検出器を備えたMDCTが販売されており、1回転で心臓や脳のほぼ全体を撮影することが可能となっています。

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