腎性低尿酸血症

腎性低尿酸血症は、近位尿細管での尿酸再吸収低下もしくは分泌亢進により、尿酸クリアランスが亢進する病態をいいます。

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腎性低尿酸血症

腎性低尿酸血症は、近位尿細管での尿酸再吸収低下もしくは分泌亢進により、尿酸クリアランスが亢進する病態をいいます。一般的に血清尿酸値が2.0mg/gl以下、尿酸クリアランスが25%以上を示します。合併症として重篤な運動後急性腎不全や尿路結石が問題となります。腎性低尿酸血症の80〜90%は、近位尿細管の管腔側膜に存在し尿酸の再吸収を司るurate transporter 1(URAT1)の機能喪失に起因する尿酸排泄亢進が原因と考えられています。最近、新たな病因遺伝子としてglucose transporter 9 (GLUT9)が同定され、URAT1及びGLUT9は、ともに近位尿細管において尿酸再吸収に働く輸送体であり、現在URAT1遺伝子異常による腎性低尿酸血症を1型、GLUT9遺伝子異常によるものを2型と分類しています。また、腎性低尿酸血症には1型にも2型にも属さないものも存在しており、新たな病因遺伝子の同定及び分子機構の解明とそれに基づく予防法の開発が必要とされています。

通常、運動後急性腎不全など重篤な合併症を発症してから初めて発見されることが多く、疾患の認知度も低いことから、多くの症例で合併症を含めて適切に診断、治療がなされていないのが現状です。
合併症の予防対策として、運動前の十分な水分補給が挙げられます。また、感冒時、抗炎症薬の内服時に運動後急性腎不全が生じやすいことが報告されており、このようなときには、急激な運動を避けることが必要です。
尿酸は、腎において酸化ストレスに対する防御機構として働きます。そのため腎性低尿酸血症患者では運動時に発生した酸化ストレスを処理できず、腎内の血管に攣縮を起すのではないかと推測されていますが、合併症を引き起こす機序は不明が多く、今後のさらなる検討を要します。

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