脂肪細胞とTNF-α

TNF−α(tumor necrosis factor‐α :腫瘍壊死因子)は単球・マクロファージなどの炎症細胞により分泌される炎症性サイトカインで、肥満と慢性炎症との関係を示唆する報告が注目されています。

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脂肪細胞とTNF-α

TNF−α(tumor necrosis factor‐α :腫瘍壊死因子)は単球
・マクロファージなどの炎症細胞により分泌される炎症性サイトカ
インで、肥満と慢性炎症との関係を示唆する報告が注目されていま
す。
TNF−αは、脂肪細胞や筋肉細胞においてインスリン受容体の基
質であるIRS−1のセリン残基をリン酸化することでインスリン
の作用を弱減させ、筋肉脂肪組織、肝臓でのインスリン抵抗性増悪
に関与しているものと考えられています。

また、TNF−αは転写因子であるNF−κBの活性化を介して、
脂肪細胞の分化の主役を演じているPPARγに作用してその転写
活性を抑制する結果として、脂肪細胞分化を抑制することが明らか
にされました。

・PPARγ
PPAR(peroxisome proliferator-activated receptor)は9−
シスレチノイン酸リガントとするレイノイドX受容体と安定なヘテロ
2量体を形成して、標的遺伝子の特異的なDNA認識配列(pero
xisome proliferator response element:PPRE)に結合する核内受容
体のひとつで、α型は脂肪酸の異化代謝能力の高い肝臓で強く発現
しますが、γ型は脂肪細胞の分化や脂肪合成に重要な役割を担って
おりPro12AlaやPro115Glnをはじめとして多くの遺伝子
変異と肥満、インスリン抵抗性との関係が明らかにされています。

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