ミオグロビン 血清

筋肉中へ酸素を取り込むヘム蛋白質で、心筋梗塞等において早期に血中へ逸脱し、増減が早いため急性期の指標に用いられます。

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ミオグロビン 血清

ミオグロビンは分子量約1万7,200の筋肉中に存在するヘム蛋白質です。ヘモグロビンと同様に酸素と結合し血液中の酸素を筋肉中に運ぶ機能をもちますが、ヘモグロビンよりも酸素親和性が高いために運搬効率が良いとされています。
心筋や骨格筋などの筋組織の障害で早期より血中に逸脱し、分子量が小さいために容易に尿中に排泄されます。そのためにミオグロビンは他の心筋マーカーと比べて増減が速く、急性心筋梗塞では発症後1〜3時間で血中に上昇し始め6〜10時間程度でピークに達します。
一方、ミオグロビンは組織特異性が低いため、Duchenne型やBecker型の筋ジストロフィー症や、筋肉注射などでも骨格筋から流出したミオグロビンの影響を受け高値になります。しかし筋ジストロフィー症では病初期で高値になるが進行すると筋肉組織の荒廃により枯渇するため低下し、病状の進行度との相関は認められません。

また多発性筋炎や皮膚筋炎などの多くの筋肉疾患で高値になり、筋変性を生じる甲状腺機能低下症などでも高値を認めます。
激しい運動後に高値になることがあるため、予想外の高値が認められたときには病歴を確認する必要があります。なお、ミオグロビンが尿中へ出た場合、試験紙法で尿潜血は陽性となることがあります。

検査材料:血清
測定方法:ECLIA
基準値:単位(ng/ml)M28〜72 F25〜58

・高値を示す病態
心筋疾患:急性心筋梗塞、狭心症 など
骨格筋疾患:筋ジストロフィー症、多発性筋炎、皮膚筋炎、甲状腺機能低下症、腎不全、悪性高熱症、運動後 など

・低値を示す病態
低値側の臨床的意義は少ない

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