抗カルジオリピン抗体IgG

自己免疫性疾患型の抗カルジオリピン抗体は血栓症状と相関を示しており、APSの診断検査のひとつになっています。

スポンサードリンク

抗カルジオリピン抗体IgG

カルジオリピンは主にミトコンドリア内膜に多量に存在する負に帯電したリン脂質です。リン脂質に対する抗体(anti-phospholipid antibody:aPL)は、自己免疫性疾患の患者血清中で高率に認められる自己抗体で、この抗体によって引き起こされる一連の疾患群を、抗リン脂質抗体症候群(APS)と呼び、抗カルジオリピン抗体は代表的な抗リン脂質抗体です。
梅毒などの感染症で検出される抗カルジオリピン抗体は、リン脂質そのものを認識する抗体で、自己免疫疾患で検出される抗カルジオリピン抗体は、カルジオリピンに結合したβ2グリコプロテイン1(β2GP1)に新たに出現した構造を認識する自己抗体です。

抗カルジオリピン抗体IgG の詳しくはこちら

オーダーメイド治療 遺伝子タイプで薬を選ぶ

オーダーメイド治療とは、遺伝子タイプから個性や体質の違いを予測して行う、個人個人に合った治療の事です。
同じ病気にかかり、同じ薬で治療をしているのに、治療効果が出る人もあれば、全く効果がない人もいます。また、副作用が出る人もいれば、出ない人もいます。このような個人差は、時に生命に関わる問題にもなります。その原因は、これまで「体質」だと説明されてきましたが、近年では「DNA配列の違い」と考えられるようになってきました。
薬を使用する前に、その人のDNA配列を調べて、最も効果が高く、副作用の少ない薬を選びために役立てることがオーダーメイド治療です。特に癌の治療薬は副作用が強いものが多いので、オーダーメイド治療で、一人ひとりに適した薬を選べば、体への負担を軽減することができます。

オーダーメイド治療 遺伝子タイプで薬を選ぶ の詳しくはこちら

アルツハイマー病 発症を予測するバイオマーカー

アルツハイマー病(alzheimer's disease:AD)は、脳の萎縮によって知的機能が徐々に低下し、社会生活に支障を来す疾患で、認知症全体の約5〜7割を占めています。
また、ADは「老人斑の蓄積」と「神経原線維変化」という2つの脳病理変化を特徴とします。これらの正体が、アミロイドβ(Aβ)とタウという蛋白質であること(アミロイド・カスケード仮説)が80年代に突き止められ、両者を標的にした薬の開発が進められてきました。しかし、症状が出ている段階でAβを除去しても、認知機能の低下は食い止められないことが明らかとなり、近年は、症状が出る前の脳病理変化を評価する指標を確立するための大規模研究が進行しています。
現在、米国のNIH(米国立衛生研究所)や製薬企業が中心となり、Aβやタウなどのバイオマーカーによる評価法を探る大規模臨床観察研究ADNI(Alzheimer's disease neuroimaging initiative)が各国で進められています。

アルツハイマー病 発症を予測するバイオマーカー の詳しくはこちら

スポンサードリンク

健康診断・血液検査MAPの新着記事
運動後急性腎不全 ALPE
短時間の無酸素運動後に発症する非ミオグロビン尿性の急性腎不全が報告され、ALPEと名付けられました。このALPE発症患者の57%が腎性低尿酸血症を呈しており、危険因子として注目されています。
腎性低尿酸血症
腎性低尿酸血症は、近位尿細管での尿酸再吸収低下もしくは分泌亢進により、尿酸クリアランスが亢進する病態をいいます。
ミオグロビン 血清
筋肉中へ酸素を取り込むヘム蛋白質で、心筋梗塞等において早期に血中へ逸脱し、増減が早いため急性期の指標に用いられます。
SAA炎症マーカー 血清アミロイドA
SAAの特徴は、CRPが正常か、あまり上昇を見ないような炎症性疾患で高値が認められることにあります。
HIT抗体検査法
HIT抗体(ヘパリン・PF4複合体抗体)の検査法にはヘパリン惹起血小板凝集法とELISA法(酵素免疫測定法)の2種類があります。
4項目スコア式(FourT's)によるHITの臨床診断
HITの臨床診断として、血小板減少の存在、血小板減少が発生する日数、明らかな血栓症の新生、血小板減少の原因が他にあるかどうかの4項目のスコア化の合計点で判定する方法が用いられています。
ヘパリン起因性血小板減少症 HIT
HITはヘパリン使用者の0.3〜5%の頻度で起こるとされ、血小板減少と並んで血栓症を合併するため予後の悪い医原病の一種です。

Valid XHTML 1.0 Transitional Valid CSS! Lint