中性脂肪 TG - 中性脂肪とは、3個のアルコール基を有するグリセロールに高級脂肪酸(パルミチン酸・オレイン酸など)が結合したものの総称です。

中性脂肪 TG

中性脂肪とは、3個のアルコール基を有するグリセロールに高級脂肪
酸(パルミチン酸・オレイン酸など)が結合したものの総称です。
脂肪酸1分子のグリセロールエステル化合物をモノグリセライド(MG)
2分子エステル化合物をジグリセライド(DG)3分子のエステル化合
物をトリグリセライド(TG)と呼びます。

血清中の中性脂肪の90〜95%がTGであるため、一般的には中性
脂肪=TGといわれます。血中TGは食事による外因性と肝臓で合成
される内因性に分けられ、前者はカイロミクロンとして、後者はVL
DLとして血中に存在しています。血中TGの主な作用は、蛋白と結合
して水溶性のリポ蛋白として存在し、脂質を運搬することです。

血中TGは各種の原発性・続発性高脂血症で異常値を示し、その測定が
これらの病態の診断や治療に有用です。

・基準値:50〜149(mg/dL)

・減少する疾患
β-リポタンパク欠如症、悪液質、下垂体機能低下症、肝硬変症
吸収不全症、急性黄色肝萎縮症、急性中毒性脂肪肝、甲状腺機能亢進症、
重症肝実質障害、心不全、慢性副腎不全

・上昇する疾患
Cushing症候群、Weber-Christian病、Zieve症候群、グリコーゲン蓄積症、
ネフローゼ症候群、マクログロブリン血症、下垂体機能低下症、
家族性高リポタン白血症、完全飢餓、甲状腺機能低下症、高度の貧血、
痛風糖尿病、動脈硬化症、尿毒症、脳血栓症、末端肥大症

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