子宮頸がん予防ワクチン サーバリックスの特性と予防効果 - 子宮頸がん予防ワクチンは、子宮頸がん発症リスクの高いHPV(ヒトパピローマウイルス)16/18のウイルス様粒子を抗原とした不活化ワクチンです。

子宮頸がん予防ワクチン サーバリックスの特性と予防効果

グラクソ・スミスクラインの 子宮頸がん 予防ワクチン サーバリックス は、子宮頸がん発症リスクの高いHPV(ヒトパピローマウイルス)16/18のL1タンパクのみからできたウイルス様粒子(VLP:virus-like particle)を抗原とした不活化ワクチンです。L1タンパクは、HPVの殻(カプシド)の主な成分で、強い免疫原性を持っています。VLPにはHPVの遺伝物質が含まれていないため、感染性はありません。

サーバリックスには、グラクソ・スミスクラインが独自に開発した、長期間にわたり強力な免疫応答を維持させる、AS04アジュバントが含まれています。
ワクチン接種対象は10歳以上の女性であり、その効果は成人より小児で高いと考えられています。十分な抗体価を得るためには、上腕三角筋部の筋肉内に、0・1・6ヵ月後の3回接種することが必要です。

※アジュバント Adjuvant:ワクチン製剤に成分として添加して、免疫原性または同時に投与する抗原の効果を増強する役割を果たす物質。

・ワクチンの予防効果
発癌性HPVは子宮頸部上皮に留まり、抗原提示細胞と出合う機会がほとんどないため、一度感染しても十分な抗体が産生されず、同じ型のHPVに繰り返し何回も感染することがあります。
これに対して、ワクチン接種では抗原と抗原提示細胞が十分に反応することができるので、HPV16/18に対する高い抗体価が得られます。ワクチンによって誘導された中和抗体は血液中に高濃度に存在するので、感染部位である子宮頸部に滲出し、ウイルス粒子に結合することで感染を防御します。ただし、1回の接種では十分な抗体価が得られないため、3回の接種が必要です。

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