抗好中球細胞質抗体 PR3-ANCA C-ANCA - Wegener肉芽腫症患者の血中にみられる自己抗体。

抗好中球細胞質抗体 PR3-ANCA C-ANCA

抗好中球細胞質抗体(C-ANCA、PR3-ANCA)はWegener肉芽腫症(WG)の疾患指標となる自己抗体です。
WGは壊死性肉芽種性炎、壊死性血管炎、半月体形成性腎炎を主徴とする難治性疾患で、活動期にC-ANCAは高力価を示し、免疫抑制療法による臨床所見の改善によりその力価は低下します。
この自己抗体は、間接蛍光抗体法により好中球の細胞質を顆粒状に染め出すことから、cytoplasmic-anti-neutrophil cytoplasmic antibody(C-ANCA)と呼ばれます。また対応抗原の主な成分がセリンプロテアーゼの一種である分子量29kDaのProteinase-3(PR3)であるため、PR3-ANCAとも呼ばれます。

本抗体が陽性の場合、WGを疑い尿所見や耳鼻科的検索が必要となります。なおWGでも10〜20%は陰性を示すことがあります。

検査材料:血清
測定方法:EIA
基準値:単位(U/ml)3.5未満

高値を示す病態
Wegener肉芽種症、壊死性糸球体腎炎、半月体形成性腎炎

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