抗BP180抗体 - 水疱性類天疱瘡の診断および病勢モニタリングに有用な検査です。

抗BP180抗体

抗BP(bullous pemphigoid:BP)180抗体は、水疱性類天疱瘡の診断および病勢モニタリングに有用な検査です。
水疱性類天疱瘡は自己免疫性水疱症の中で最も頻度が高い疾患です。高齢者に好発し、著明なかゆみを伴う緊満性水疱を特徴としますが、水疱をあまりつくらず、かゆみと蕁麻疹様の皮疹のみの場合もあり、蕁麻疹や老人性湿疹などと誤診されることもしばしばあります。

この疾患は、表皮基底膜細胞と基底膜の結合に関するヘミデスモゾームの構成タンパクに対する自己抗体によって発症するもので、標的抗原は主に230kDのBP230と180kDのBP180であることが判明しています。特にBP180の主要なエピトープであるNC16aと呼ばれる最も細胞膜に近い部位に対する抗体が大部分の患者血清に認められ、その抗体価は病態に平行して変動することが確認されています。

検査材料:血清
測定方法:ELISA
基準値:単位(なし)9未満

高値を示す病態:水疱性類天疱瘡

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