心疾患
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2007-09-08T16:21:53Z
心疾患はさまざまな原因でおこりますが、主なものとして、酸素欠乏により生じる虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞など)や心疾患の末期状態にみられる心不全があります。
Movable Type 3.35
慢性心不全の病期分類:NYHA分類
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2007-09-08T16:19:13Z
2007-09-08T16:21:53Z
慢性心不全の重傷度の分類には、ニューヨーク心臓協会(NewYork Heart Association)によるNYHA(
ニーハ)分類が用いられています。
慢性心不全の重傷度の分類には、おおまかな心機能障害の程度を
問診により簡便かつ短時間に知ることができるという点で、ニュー
ヨーク心臓協会(NewYork Heart Association)によるNYHA(
ニーハ)分類が用いられています。
NYHA T度:心疾患はあるが、通常の身体活動では症状なし
NYHA U度:普通の身体活動で、疲労・呼吸困難などが出現
通常の身体活動がある程度制限される
NYHA V度:普通以下の身体活動で愁訴出現。通常の身体活動が
高度に制限される
NYHA W度:安静時にも呼吸困難を示す
慢性心不全の診断
tag:www.kensin-kensa.com,2007://1.53
2007-09-08T16:12:34Z
2007-09-08T16:18:20Z
慢性心不全の診断は原因疾患の検索と心機能評価(収縮機能・拡張機能)によって行われます
慢性心不全の診断は次のプロセスを経て行われます。
1)心疾患に基づく症状・所見の存在を診断、原因疾患の検索
・呼吸困難を主体とした自覚症状
自覚症状は、呼吸困難のほかに、低心拍出量を反映した倦怠感・
食欲不振・四肢冷感なども考えられる
・症状は心不全に起因しているか
a)左房圧上昇を示唆する所見:詳細な問診・身体的検査・胸部
X線検査・血漿BNP
b)他の疾患を除外:呼吸器疾患・貧血・甲状腺機能亢進症
過換気症候群・神経筋疾患など
2)心機能評価(収縮機能・拡張機能)
・収縮能は保たれているか :左室駆出率の測定は40〜50%が
基準値として用いられることが多い
a)心エコー法
b)RI心プールシンチグラム
c)心臓カテーテル法(左室造影法)
左室駆出率の低下が認められれば収縮不全と診断可能
正常または軽度低下であれば、拡張能評価を加える
●収縮機能不全の診断
左室駆出率:LVEF(Left Venticular Ejection Fraction)
左室造影像より次式で求めます
(左室拡張末期容積−左室収縮末期容積)/左室拡張末期容積×100(%)
左室駆出率の低下が認められれば収縮不全と診断可能
●拡張機能不全の診断
現在、拡張機能不全を簡便かつ低侵襲的に評価する方法は確立され
ていません。実際の臨床では以下の手順に従い、様々な指標をもと
に総合的に判断されます。
・臨床症状が心不全によるものか診断
・収縮機能が正常かを確実に診断
・拡張機能障害の存在を診断
心不全
tag:www.kensin-kensa.com,2007://1.52
2007-09-08T16:05:10Z
2007-09-08T16:10:30Z
心不全とは、心臓が全身へ送り出す血液量(心拍出量)が著しく減少して、血液を全身の組織に十分に循環させることができなくなった状態をいいます。
心不全とは、心臓が全身へ送り出す血液量(心拍出量)が著しく減少
して、血液を全身の組織に十分に循環させることができなくなった
状態をいいます。
肺または体静脈系に血液がうっ帯をきたし、呼吸困難・意識レベル
の低下・全身倦怠感・尿量減少・運動機能低下などの生活機能に障害
を生じます。
心不全の分類
・ポンプ機能が低下した部位により:右心室不全・左心室不全・両
心室不全
・発症の時間経過により:急性心不全・慢性心不全
・心室の障害の状態により:収縮不全(収縮障害)・拡張不全(拡
張障害)
心不全の原因
急性心不全の原因および憎悪因子として以下の疾患が挙げられます。
また。慢性心不全の基礎疾患として、虚血性心疾患・弁膜症・高血
圧が多くを占めています。
・急性心不全の原因および憎悪因子
1)慢性心不全の急性憎悪:心筋症・特定心筋症・陳急性心筋梗塞
など
2)急性冠症候群
a)心筋梗塞・不安定狭心症(広範囲の虚血による機能不全)
b)急性心筋梗塞による合併症(僧坊弁閉鎖不全症・心室中隔穿
孔など)
c)右室梗塞
3)高血圧症
4)不整脈の急性発症:心室頻拍・心室細動・心房細動・粗動・そ
の他の上室性頻拍
5)弁逆流症:心内膜炎・腱索断裂・既存の弁逆流症の憎悪
6)重傷大動脈弁狭窄
7)重傷の急性心筋炎
8)たこつぼ心筋症
9)心タンポナーデ・収縮性心膜炎
10)先天性心疾患:心房中隔欠損症・心室中隔欠損症など
11)大動脈解離
12)肺(血栓)塞栓症
13)肺高血圧症
14)産褥性心筋症
15)心不全の憎悪因子
a)服薬コンプライアンスの欠如
b)水分・塩分摂取過多
c)感染症・特に肺炎や肺血症
d)重症な脳障害
e)手術後
f)腎機能低下
g)喘息
h)薬物濫用・心機能抑制作用のある薬物の投与
i)アルコール多飲
j)褐色細胞腫
k)過労・不眠・情動的ストレス・身体的ストレス
16)高心拍出量症候群
a)敗血症
b)甲状腺中毒症
c)貧血
d)短絡疾患
e)脚気心
f)Paget病
−日本循環器学会 急性心不全治療ガイドライン−